
タイル貼りの西洋建築の中央に塔の乗った、どっしりとした風格のある建物です。関東大震災で破損した旧庁舎にかわって昭和3年に完成。
いまでも神奈川県庁本庁舎として使われているのですが、実は6階の展示コーナーと屋上は自由に見学できます。
建物入口に守衛室がある以外は受付などは一切ないので入るのを躊躇してしまいますが、とにかく表玄関から入ってすぐのところにある階段を6階まで上りましょう。
大理石造りの階段やレトロな雰囲気の廊下も必見です。
6階まで上ると、

そこから先は通行止めですが、この鉄階段は県庁舎建築当時から残っているオリジナルです。
(手すり部分は改修済)
そのすぐそばに展示コーナーの入口が…

…って、アレ?
明かりが消えていますが…
と思ったら、入室時に自分で室内灯のスイッチを入れるようにと書いてありました。途切れずに見学者が来るような場所ではないので節電ですね…。

展示コーナー内はこんなかんじ。
広くはありません。
中央に現在の庁舎の模型、周囲の壁には初代からの庁舎の写真が飾られています。第二次世界大戦後、ほとんど建物が残っていない横浜にぽつんと残った現庁舎の写真も…。

本庁舎と新庁舎が精密に再現されています。
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展示室のすぐそばから屋上に出ることもできます。
#今日は風が強く非常に寒かった!

海側の端には見晴台が…この高さだとほとんど意味がないと思うのですが。

この位置から海の方に向かって見渡すとこんな感じ。
パノラマなので湾曲していますが…
左の端からランドマークタワー、インターコンチネンタルホテル、クイーンの塔こと横浜税関、赤レンガ倉庫、象の鼻、大桟橋、ビルの向こうにベイブリッジ、そして写真右端には小さく氷川丸も見えています。

次は海と反対側へ。
草花が植えられているのですが…寒さのためか強風のためか、ちょっと可哀想な状態になってしまっていますね…。

屋上の一角で展示されている、ライト様式のテラコッタ。
建築当時、建物の軒先に飾られていた飾りです。
ライトとは建築家のフランク・ロイド・ライト氏のこと。
現地説明板によると『スクラッチタイルと大谷石を用いた幾何学的な装飾模様が特徴』とのこと。旧首相官邸も手がけているんですね。
テラコッタはイタリア語で、テラ=土、コッタ=焼いた、で外装用の焼き物のことだそうです。
かなり汚れて傷んでしまっているようです。
せっかく展示するなら、雨ざらしではなく屋内にすればいいのに。

テラコッタが展示されているあたりからはジャックの塔こと開港記念会館を見下ろすことができます。

そして振り返るとキングの塔がすぐそこ。
よく見ると窓の向こうに段ボール箱が積み上げられていたり…。
関連記事:
横浜税関【クイーンの塔】
横浜開港記念会館【ジャックの塔】
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【神奈川県庁本庁舎】
http://www.pref.kanagawa.jp/guide/16/1606.html
横浜市中区日本大通1
JR関内駅から徒歩10分
休業日:土、日、祝
見学時間:8:30〜17:15
入場料:無料
見学所要時間:30分未満
※観光・商業施設ではありません。
※仕事の邪魔になるような行為は慎みましょう。