2006年02月26日

江田島見学

広島旅行2日目。
今日は『自衛隊』関連施設を見学する予定です。
まず午前中は江田島の【海上自衛隊第一術科学校】。旧海軍兵学校時代の建物がそのまま残っています。

朝方は電車とフェリーの接続が悪く、丁度いい時間のものは乗り換え時間が数分…呉駅からフェリーターミナルへの徒歩所要時間より短い…しかありません。というわけで駅からダッシュ。朝からきついなぁ…。

チケット売り場の人が走る僕の姿を見て、

『チケットは船の中でも買えるから!
  そのまま乗って!!』

と教えてくれました。
…というわけで出発直前のフェリーへなんとか飛び乗ることができました。

〜〜

朝早い時間のためか、フェリー客室はガラガラです。

あいにくの雨模様ですが…
船窓からは呉港に停泊している海上自衛隊の護衛艦が見られます。

呉港・さみだれ

かなり近くまで接近した、護衛艦【さみだれ】。
…雨が降っているときにふさわしい名前?!

20分くらいかかったかな…。
江田島小用(こよう)港に到着。
さらに路線バスに乗って第一術科学校へ。

〜〜

ゲートを入って受付で見学希望だと告げると、書類に名前と住所の記入を求められました。書き終わるとプラスチックの小さなバッジを渡されて『あちらの建物で待っていて下さい』。

…身分証のチェックとか、しないでいいのかい????

〜〜

見学者の待合室になっているのは【広報教育館】という建物。待合室には自衛隊の制服が飾ってあったり自衛隊の広報ビデオが上映されていたりで退屈しません。またすぐ隣の建物にはPX(売店)があり、記念品の購入もできます。

そうこうしているうちに見学開始時刻。
幸い、このときまでに雨は上がりました。

案内担当の人は…元自衛官なのかな…。
堅い解説を想像したのですが、しじゅう駄洒落をとばす面白い人でした。

それでは見学開始。

〜〜

旧海軍兵学校は、イギリス海軍兵学校(ダートマス)、アメリカ合衆国海軍兵学校(アナポリス)と並ぶ世界三大兵学校の1つとして知られていました。

江田島・大講堂

まず最初は【大講堂】
大正時代の建築。
海軍兵学校時代から現在に至るまで、入校式や卒業式に使われている建物です。外壁に花崗岩を使った白く美しい建物で、式典事には2000人を収容できます。

天井シャンデリアはちょっと古めかしいデザインですが立派な物。
蛇輪をモチーフにした形だそうで…

案内『あのシャンデリア、1ついくらだか知ってますか?』

案内『あれは蛇輪の形です。英語で言うとハンドル』

案内『半ドルということは…今日のレートで59円!』

あ、あのー。

〜〜

江田島・幹部候補生学校庁舎

続いて、【幹部候補生学校庁舎】
通称【赤レンガ】とも呼ばれる建物は、明治時代…日清戦争前年…の建築。うわぁ、100年以上前だ…。
当時は【海軍兵学校生徒館】でした。
ダートマス・イギリス海軍兵学校を模倣して建築されたと言われています。

この建物の前に何本か松が植えられているのですが、それを指さしながら…

案内『<女人禁制の兵学校の庭に、誰が植えたか姫小松>
     という歌があるのですが…』

案内『植木屋に決まってますよね』

…は、はぁ、そりゃそうですね…。

〜〜

江田島・錨

校庭の隅には、錨を組み合わせたようなオブジェが。

江田島・マスト

これはマストのようですが、訓練用でしょうか?

江田島・陸奥主砲

こんなところに砲塔が。
【大和ミュージアム】の前に砲身1本だけ飾られていたのと同じ戦艦【陸奥】の主砲ですが、これは第2次大戦よりも前に兵学校生徒の教材として移設された物だそうです。

案内『これは戦艦陸奥の主砲なんですけどね』

案内『陸奥にはこれと同じ物が4つついていたんです』

案内『むつ…むっつ…なのに4つとは、これいかに…』

…うーん…。

江田島・大和砲弾

さらに、戦艦の主砲砲弾も展示されています。
【三景艦】(日清戦争当時の巡洋艦【松島】【厳島】【橋立】)、戦艦【長門】、そしてこの写真の戦艦【大和】。

江田島・ヘッジホッグ

対潜水艦兵器のヘッジホッグ、だと思います。
これだけは日本のものではないんですね。

江田島・行進の練習.jpg

道路に書かれた謎の横線。
これは一体なんでしょう?
ヒント:
75cm間隔で引かれています。
ある意味自衛隊の学校ならでは、の存在ですが、普通の学校でも年に1回くらいやるかな?

答え:
行進の練習のために、歩幅に合わせて引かれた線なんだそうです。
常に踵がこの線に合うように歩く練習をするんですね。


江田島・表桟橋

【表桟橋】
海軍兵学校時代も現在も、卒業生は盛大な見送りを受けつつこの桟橋から練習艦隊へと乗り組んでいきます。
海軍を描いた映画にもたびたび登場しています。

江田島・第一術科学校学生館

【第1術科学校学生館】
海軍兵学校時代に【西生徒館】として建てられたものです。
外観はアナポリス・アメリカ海軍兵学校を模倣しているそうです。

江田島・教育参考館

【教育参考館】
ここには様々な資料が展示されています。

吉田松陰や勝海舟の書
広瀬中佐の資料
佐久間大尉の遺書
特攻隊員の遺書
東郷元帥の遺髪

非常に貴重なものばかり。

#画像で紹介したいところですが、教育参考館内は撮影禁止でした

〜〜

見学時間の1時間半があっという間でした。

再びバスで小用湊に戻り、フェリーで呉へ。

〜〜

【海上自衛隊第一術科学校】
http://www.mod.go.jp/msdf/onemss/index.html
いつでも自由に見学できるわけではなく、開始時刻が決まっています。要問い合わせorサイトで確認
見学無料
タグ:広島県 軍事
posted by MAX CARTER at 10:00 | Comment(1) | TrackBack(0) | 史跡
この記事へのコメント
ブログ楽しく読ませて頂きました。私も長年の夢だった江田島旧海軍兵学校まで三月五日に見学に行きました。自衛隊の施設なので限られた場所しか見学できず残念でした。表桟橋、従道小学校記念碑、旧官舎跡、遠泳の行われた海域、文科教室(?)など当時武官や文官の教官だった人達の足跡をたどりたかったのですがそれも適わず残念でした。それでもあの赤煉瓦の建物と御影石の講堂、教育参考館を目にできたことはとても良い思い出となりました。私が目にできなかった画像があり助かりました。ありがとうございました。
Posted by 大藪榮興 at 2017年03月12日 04:02
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

この記事へのトラックバック
・サイズの大きな写真は複数の写真を並べて合成したものなので、接続部で色合いが違う・わずかなズレが生じている・全体的に湾曲していることがあります。
・このブログは個人が旅行・見学の感想を書いているものであり、記事中に登場する各施設の公式なコンテンツではないことはもちろん、記事中に明記されていない限り各施設を運営する団体・職員とも一切関係ありません。
・価格、所要時間、展示内容その他記事中で紹介されている事項は変更されている場合もあります。必ず各施設の公式サイト等でご確認の上、お出かけください。
・本ブログ記事の情報を利用したことにより直接的あるいは間接的な損害が発生したとしても、当ブログ著者・サイト管理者は一切責任を負いません。